Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人です。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

介護保険制度の限界!

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どんな理由であっても人を殺めることは認められない。



老老介護の問題、介護の長期化の問題、核家族化による介護問題、思えば介護保険創設時に、介護を個人でなく社会全体で担う、という仕組みの構築である。



介護保険制度が創出されても、介護の現場にその制度の光が届いていないという現実が数多くある。



しかし、介護保険制度ですべての介護問題を解決できるということ自体が幻想である。制度は、高齢者一般とか、障害者一般とか、不特定多数の最大公約数に対して手当しているもので、社会の隅々に横たわる個々の問題については制度だけでは手当できない。



すべての人に光を当てる制度など、この世に存在しない。



しかし、それらをできるだけ多くの対象者の支援につなげたり、影の部分を減らし、光が届く範囲を広げるためには、ソーシャルケースワークをはじめとした、援助者の活動が不可欠であるということ。社会福祉の専門家の活動だけでなく、地域の人間関係がこの役割を担う場合も多く、過去の日本は、この機能を各地域でたくさん持っていた。



ところが地域社会が変容し人間関係が希薄となりつつある社会が、影の部分に光を当てることができず放置する社会を作っている。



社会の人付き合いや人間関係が希薄になっていると思う人は、大都市よりも、中小都市や町村で急激に増えており、人とのつながりの喪失感が大都市部だけでなく、全国的に広がっていることが浮き彫りとなっている。



この結果が地域社会の実情を表している。



また厚生労働省の調査では、高齢者などの介護をしている家族の4人に1人が軽度以上のうつ状態にあることがわかっている。介護者が65歳以上の「老老介護」では、介護者の3割以上が「死にたいと思うことがある」と回答、体の不調を感じている人も5-6割に上り、介護負担の心身への影響の大きさが裏付けられている。



つまり介護問題から生ずる事件は、自分がその立場に置かれたとき「どうするのか」という深刻な問題である。



そのとき、身近な地域社会に相談できる人や資源があることが重要だ。



地域包括支援センターが、地域での介護問題を「発見できる」システムを持っているのかを考えたとき、現状の地域支援事業と予防プランなどで手一杯の現状では、そのことは期待薄である。



地域社会が変容し、地域での人間関係が希薄になっている今こそ、地域で支援する行政システムの役割はより重要である。それは行政が何かをする、という意味だけにとどまらず、行政が中心になって支えあう地域社会を再構築するためにも重要な役割があると思う。



人を思いやることを大事にしない希薄な地域社会が、介護保険制度を崩壊させていくことを自覚してほしいと思う。