介護の喪失感は荒野を歩く!
在宅介護であれ、施設介護であれ、必ず終わりはきます。
何故なら人間は必ず死ぬからです。
今日は、友人の話をします。
父親を2年半在宅介護をし、最後は病院で看取りましたが、そこには達成感も満足感もなく、あるのは喪失感だけだったそうです。
そして在宅介護についても、「もっとああすれば良かった、もっとこうすれば良かった」と罪悪感が自分を責めていました。
介護していた頃は分かなかったそうですが、介護の本当の問題点は思いがけない所にあったのです。
それを知ったのは死別して介護が終わってから・・・
充実した介護をすれば死別した後の喪失感が小さいと言われてますが、それは介護職が他人の介護をしてたときにその気持になるであって、それは血縁関係の親にはほとんどあてはまりません。
むしろ、誠実な介護をすればする程に喪失感は深刻になるのです。
死別後の調査では、親を失くした後、25%の人は5年後も立ち直れなく、更にその10分の1の人は深刻な鬱を引き起こすそうです。
多くの遺族たちは荒野を独り行くような寂しさを味わうことになるのです。
今まで、死別の辛さを数限りなく耳にして来ましたが、介護はどんなに大変でも解決方法がありますが、死別後の喪失感を埋める方法は何もありません。
あるとすれば、それは時間でしょう。
ひたすら哀しみ、辛さを訴え、誰かに寄り添ってもらい、長い年月を耐え抜けば、やっと死別の哀しみは懐かしい想い出に変化するのでしょう。
在宅介護されてる方は大変ですが、今を大切にしてほしいと思う。