在宅で邪魔者扱いされている、介護施設の必要性とは!
施設の責任者へ「どういう方が入居されてるのですか?」と聴いてみました。
すると、その管理者は「家族の方から邪魔者扱いされてる方が入居されてます」と即答されました。
それは、どこの施設も同様であり、そのたびあの管理者が言われた「家族の方から邪魔者扱いされてる方が入居されてます」との言葉が幻聴のように聞こえてくる感じがします。
ショートステイを利用していたある女性利用者は、「歳をとるということが、こんなに情けなく、悲しいものだとは思いませんでした」と切実に訴えられ、「家族からは邪魔者扱いされてます」と言っていました。
わたしは「先に言われたあの言葉と同じではないか」と思い、この利用者もいずれは終の棲家である介護施設に入居させられるのだろうと思いました。
しかし、よくよく考えると、家族に邪魔者扱いされてる暮らしが高齢者にとって幸せでしょうか?
その場合、介護施設入居の方が高齢者にとっては幸せではないかと思います。
邪魔者扱いされて、悲しんで、苦しんでいる要介護者が離れて暮らすことのできる介護施設は必要であり、これも一つの介護施設の大切な役割だと思います。
ですから介護施設は「必要悪」なのだと思ったのです。
「核家族」の進行が深刻な問題をもたらす可能性がある、という人もいます。
本当にそうでしょうか?
子供も巣立ち家を出て結婚し、その家で残された夫婦が水入らずで暮らせること、誰にも気をつかわずに暮らせること、これは紛れもなく幸せなのです。
そして、夫婦のどちらかが亡くなれば、その家で独居暮らしもまた幸せなのです。
独居暮らしをしようと思うと、酷い認知症、酷い病気の後遺症等のある方は無理です。
独居暮らしが可能な高齢者は、それなりの方であり、選ばれた方であるという側面もあるのです。
私は独居暮らしがベストだとは思いません、家族が仲良く暮らし、子供が親の介護をするという当たり前の暮らしが理想でしょう。
そんな社会になって介護施設がどんどんと潰れていく、しかしそれは幻想です。
ですから、まだ核家族の方がよりましであり、その方がまだ幸せと思う。