物忘れ外来とは~認知症になったら受診を~
認知症はアルツハイマー、脳血管性認知症の2種類が約80%を占めますが、他にも原因はあります。
最近は、問診や検査などによる認知症の診断をおこなう専門外来の「もの忘れ外来」とか増えています。
アルツハイマーであり、脳血管性認知症であれ認知症は治りません。
治るのは唯一、頭部外傷によって、頭蓋骨と脳の間に血液がたまる「慢性硬膜下血腫」から発症する認知症だけで、脳外科手術によって治療が可能です。
治らないというのは、認知症の「中核症状」である、記銘・記憶力障害、見当職障害、計算力・判断力の低下する知的機能の低下等です。
アリセプトも認知症の中核症状を改善する薬ではなく、進行を遅らせるとか言ってますが、わたしが見た限り認知症は進行性の病気であり、アリセプトは気休めだけの薬です。
介護者が困るのは、認知症の要介護者の、中核症状の部分ではなく、BPSD(周辺症状)と言われる、徘徊、異食、叫び声、昼夜逆転、攻撃的行動、不潔行為、性的問題、収集癖興奮・不穏・幻覚・妄想・物盗られ妄想・帰宅要求・ろう便(放便)・まとわりつき・過食等です。
このBPSDは専門医の治療により、改善します。
もの忘れ外来は、認知症の原因を確定させた上で、このBSPDの治療をしていきます。
認知症のBPSDが酷くて介護施設に入所される利用者もおられますが、介護職でも対応が難しく、専門医受診をしてそのまま入院治療をする利用者もおられます。
介護の力では限界があり、医療の力が必要な利用者はおられるのです。
BPSDが専門医受診により改善されるのは、要介護者の為でもあり、介護者の為でもありますので、認知症の要介護者の方は、必ず専門医受診をされることをお勧めします。