介護現場の非常識
ある通所リハビリ事業所の職員が、持ち出し不可の利用者情報を送迎中に落として住民に拾われて届けられた、という話しがあった。
情報の管理という部分を考え直さねばならないだろうが、そのことのずさんさに驚いたのではなく、拾われた書類に書かれた内容に驚かされている。
「エスケープ要注意」「他の利用者からあまり好かれていない」「ひやりハットNO1」などの表現・・・・。
何のためにこのような情報が必要か?と思ってしまうが、それよりも介護サービスに従事する職員の利用者に向ける目線のおかしさに憤りを感じる。
一体、サービス従事者は何様なんだ。
一人の人間として、人生の先輩として、生活課題を抱えた生活者として、利用者を見るという基本的な視点を持っていないサービス事業者とは何ものなんだろう。
こんなことだから、全体のサービスの質が問われてくる。
福祉サービスだから、とか、顧客サービスだから、という以前に、人としての常識、当たり前の感覚に欠けているのではないか。
自分の親が「ひやりハットNO1」と烙印を押された形で職員に認識されているとしたら、どう考えるのか。
介護現場の常識が、世間の非常識であっては困る。