在宅復帰について
家族は在宅復帰を求めていない
すべての家族が、在宅復帰を歓迎しているわけではありません。在宅介護で苦労した方などは「施設に入ってもらってよかった」と胸をなでおろしているのがホンネです。多少機能が回復したとはいえ、どこかに介護が必要な場合は、「また大変な思いをするのか」と、在宅復帰を拒みます。調査によると、本人の入所理由が「リハビリテーション」で58.3%であるのに対し、家族の理由は「自宅介護の困難」で85.2%にも達しています。これでは本人がいくらリハビリを行ったところで、帰れる家などあるはずがありません。
介護施設にメリットはあるのか
自立支援が現行のように介護度が下がれば報酬も下がっては、どの事業所も熱心になるわけがありません。下がった介護度の差額以上の報酬が求められます。特養においては、手厚いリハビリスタッフの配置は義務付けられていませんので、人件費をかけても実施するだけの費用対効果が求められます。