Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人です。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

いのちと向き合う現場は、【看取り介護】や【看取り難民】を理解していますか?

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国が出版している資料「2018年介護報酬改定の概要」には、地域包括ケアシステムの推進として、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスを切れ目なく受けることができる体制を整備すると記されている。





そのために本年度からの介護報酬改定では次の3点を評価したとしている。
・ターミナルケアの実施数が多い訪問看護事業所、看護職員を手厚く配置しているグループホーム、たんの吸引などを行う特定施設に対する評価
・特養の医療体制の充実に対する加算を新設するとともに、その体制を整備した特養での看取り介護加算については、従前より高い単位を算定できるように評価
・居宅介護支援事業所にターミナルケアマネジメント加算を新設








つまり本年の介護報酬改定でも、看取り介護・ターミナルケアが重要であるとして、加算等で評価されているということになる。





これはわが国の死者数の増加と関連した対策である。2040年には2010年と比較して46万人死者数が増えることが予測されていることと関連したもので、医療機関以外の場所で、看取り介護・ターミナルケアを行っていかないと、増加する死者数46万人が、そのまま「看取り難民」となってしまう恐れがあり、そうならないように対策する意味がある。





人はどこでも死ぬことができる。看取り難民とは死ねなくなる人という意味ではなく、死に際して誰にも支援を受けることができず孤独に死の瞬間を迎えることを言う。
その中には、終末期の必要な支援を受けることができずに、悲惨な状態で最期の時間を過ごさねばならない人も含まれてくる。







孤独死の場合は、死後までその悲惨な状態が継続し、長期間遺体が発見されずに、「特殊清掃」が必要になるケースもある。そういう場所は、もう二度とだれも住めない状態になることが多い。





そうしないためにはどうしたらよいのだろうか。それは孤独死を、死の瞬間の問題として限定的に捉えることなく、高齢者等が地域社会や地域の人々とつながりを切らないように援することである。





一方、看取り介護が行われているという現場でも不思議な現象が起きている。看取り介護対象者を救急車で医療機関に運ぶべきかなどという議論が起きていたり、救急車をタクシー代わりにして、死亡診断を受けるためだけに息を引き取った利用者を医療機関に搬送するケースさえある。





看取り介護が年単位で行われて、看取り介護計画を更新しなくてよいか?など不思議な疑問が生じている現場さえある。







これらはすべて看取り介護に対する基本理解がないところから生じている問題である。ある意味それは、「看取り介護」と称する不適切対応が行われているという意味である。





こうした状況は改善しなければならない。


本当の意味での「看取り介護・ターミナルケア」が実践されなければ、将来自分の家族や自分自身の人生の最終ステージが、自らの望みとかけ離れたものになってしまう恐れがあると思う。