Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人です。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

医療・介護業界の離職!


医療・福祉の離職者数は飛びぬけて多いということではなく、離職率は平均以下(離職率が高いのは、宿泊業・飲食サービス)である。



つまりサービス業などは、離職した数以上の新たな就業者を確保しているのに、医療・福祉分野では、離職した数に満たない人しか、新たに就業してくれないという傾向が見てとれる。



そんな中で国の人材確保策とは、新たに入門資格制度を作るだとか、外国人技能実習生を、実習開始から半年後に配置人員としてカウントできるようにするだとか、的外れでなんの役にも立たない対策しか立てられていないのだから、そこに期待しても無理である。



さらに言えば、これだけ人材が枯渇する中では、地域全体で何かに取り組んだところで、介護職員の絶対数を確保できるというのは幻想でしかなく、地域の介護事業者の中で、職員確保という部分で勝ち組と負け組に分かれるのは必然ということにもなる。



そしてそれは事業経営の、勝ち組と負け組に直結する問題である。



その時、勝ち組になるためには、職員募集に応募は少ないということを現実として受け止めたうえで、少ない中でも応募してもらえる事業体制を作り、少ない応募者だからと言って介護の職業に不向きな人を採用しないという覚悟を持ちながら、経験や技術や知識がなくとも、頑張ってスキルを伸ばす可能性を持つ人材を見つけ、育て、そうした職員が定着する組織作りをすることだ。



そんなこと誰でもわかっているという声が聞こえてきそうだが、わかっていてなぜしないのだろうか?それはそのことが掛け声になっていて、具体策を伴わないからだ。その中には、経験のない応募者を不安にさせるだけの事業者も多い。そんな事業者に未経験者が定着するわけもなく、人材が定着するわけもない。結果的に、人材とは言えない人員配置だけがやっとできる結果に終わり、安かろう悪かろうサービスを創るだけの結果に陥ってしまっている事業者は実に多い。



経験不問という募集に応募する人達の気持ちを考えてほしい。経験不問とか、未経験者優遇という言葉に、応募のハードルは下がるかもしれない。しかしそこには同時に、未経験で知識も技術もない私でも続けることができる仕事なの?だとしたらどういうふうに仕事を教えてくれるのという疑問と、不安を抱えている人が応募してくるという意味である。



それに対して事業者は、「経験がなくても、しっかり先輩方が仕事を教えてくれます。」と答えたとしても、実際にはその事業者の仕事の教え方とか、その教育とは、現場の介護職員に丸投げして、就業初日から、OJTと称して先輩職員に金魚の糞のように張り付いて、仕事を手伝いながら、先輩職員の仕事のやり方を覚えるだけの方法であることが多い。



時にそれは根拠のないやり方であり、「今までこうしていたけど何の問題もない」という方法でしかなかったりする。別の先輩についた日には、それとは全く別な方法で指導されて混乱するということもある。これでは職員は育たない。未経験者が安心して働き続けられない。



経験のない応募者の教育システムがない職場からは離職者がなくならないのである。未経験者が安心して働くことができ、定着する職場とは、根拠のある介護指導ができるシステムを持つ事業所である。



就業初日からいきなり介護業務をこなすのではなく、実務に入る前の基礎研修システムをしっかり作り、一定期間は指導者が固定化されて根拠あるOJTが行われ、振り返りの相談指導や座学指導がきちんと組み込まれている事業者であれば、職員の定着率も高くなるだろうし、それはやがて募集の応募者の増加にもつながるだろう。



そのためにはコーチング(相手に考えさせる・気づかせる)ができる現場指導者を育てる職場でなければならず、職場内にこうした職員がいない時期は、そうした職員を育てるために、外部の教育システムを取り入れることも必要だ。経営コンサル以前に、介護技術の指導コンサルを受ける必要性は極めて高い。なぜなら介護事業にとって、サービスを提供する人がいなくなることが最大の経営リスクだからである。



離職率が高い職場は、人材育成に費用をかけていないという特徴が見て取れるが、この部分にお金をかけることは、必要経費というよりも、事業経営に必要な投資であることを忘れてはならない。