職員定着率が低い介護事業者の原因調査
職員の定着率が低い介護事業者の原因調査を行うと、現場リーダーに指導者としての資質が欠けるのが一番であることがわかる。
次に来るのは経営者及び管理職の問題である。
叱ると怒るの違いを判らずに感情のまま職員に当たるような管理職のいる職場では、日常的にハラスメントが起きており、こういう職場の環境が良いはずがなく、若い有能な芽が摘まれていく。その結果残った職員は、どうしようもないほどリーダーシップやキャプテンシィーに欠けてしまうことになり、職員の定着率はますます下がる。これこそが大手術が必要になる典型的なパターンでもある。
そうした事業者に陥らず職員が安心して働き続けることができるように、根拠のある方法で介護技術が伝承できる職場が求められている。
言葉で伝え指導できるリーダーが求められているのだ。
同時に介護という職業の、「魅力」を伝えられなければ人は定着せず育たない。その魅力とは、人の暮らしを豊かにする魅力であり、人を幸福にできるという魅力であるはずだ。
人がいない、時間がないという理由を挙げて、人を幸せにしない方法で、仕事をこなせばよいという場所からは、「こんな方法が利用者のためになっているとは思えない」といって人材が去っていく。