在宅で介護をする時の問題点
高齢者の虐待の定義は5つあります。
●身体的虐待
高齢者に対して、暴力的行為を働いたり、威嚇したりするのが身体的虐待です。
また、緊急時などのやむを得ない場合以外の身体拘束も身体的虐待と判断されます。
●介護等放棄
日常生活を送る上で必要な介護や支援を怠り、高齢者の生活環境を悪化させるほか、心身状態にも支障をきたすような行為を働くのが介護等放棄です。
●性的虐待
わいせつ行為をはじめ、性行為の強要や性的暴力、性的羞恥心を喚起する行為の強要、性的嫌がらせなどが性的虐待に当たります。
●経済的虐待
本人の合意がないまま財産や金銭を取り上げたり、それらの権利を不正に使用したりするのが経済的虐待です。
●心理的虐待
心理的虐待は、暴言・威圧・侮辱・脅迫・無視など、言葉の暴力もしくは威嚇的な態度により、高齢者の意欲や自立心を低下させる行為です。
問題は、最後の心理的虐待です。
施設では、利用者からお金をもらってますので、利用者に対する暴言等はまずありませんが、在宅介護では家族ですから、言う事を聞かなかったりする場合、どうしてもきつく言ってしまいます。
両親に命に関る大切なことで言う事を聞かなかったりする場合は、きつく言うと思いますし、当の本人からすると暴言と感じるかもしれません。
介護者として、100%親のことを思って言っていると思いますが、それを兄弟や親戚に告げ口しますし、それがエスカレートして悪口になるわけです。
利用者本人の事を思っていろいろと言ったことが、心理的虐待でないのかと指摘されれば、そうなります。
介護施設に預けて、たまに面会に行って面白おかしく話していたら楽でしょう。
自分では介護も一度もしない者が、要介護者からの告げ口で、介護者に感謝もしないで、介護者非難をすることも良くあります。
どうしても、介護者は悪者にならざる得ないし、嫌な役割をしなければ在宅介護はできません。
それが、在宅介護の難しさです。