現場の職員をボロぞうきんのように扱っている職場は即刻辞めて良いと言える
労働基準法は、8時間を超える勤務をする場合は、必ず1時間は休憩を取らせなければならないと定めております。休憩時間とは、労働者が権利として労働から離れることが保障されている時間のことを言い、労働者が完全に労働(使用者の指揮命令)から解放されている時間を言いますので、見守り対応やコール待機の時間などは休憩とは言えません。休憩時間はあらかじめ設定され、特段の事情でその時間に休憩が取れなかった場合には、別の時間を休憩に充てるもので、
どこか暇な時間が必ずありその時間を休憩にしろとの事です。
このような考え方は不適切で、労務管理がされていない状態といえます。
労基法には、夜勤における仮眠の定めはありませんが、多くの施設で職員の健康を考え2時間の休憩を仮眠時間として設定しています。そのようなことを考慮せず、施設の利益を中心に考え、実際に働いている介護職員のことを軽視し、使い捨てにするような扱いをする施設はハッキリ言って辞めた方がよいです。もっと介護職員のことを大切に考える別の施設への転職を考えてみるのも良いかもしれません。
介護に携わる人材の不足の問題は、2035年に15年の約20倍の79万人に達すると言われています。この問題は、外国人で補うといった小手先の対策では、根本的な解決には至らないと考えます。事業所の職場環境(介護職員の処遇や教育)を見直さない、重要視しない事業所は、人材の確保ができませんから、経営ができなくなります。これは断言できるでしょう。介護の質が確保できないということはサービスの質が低下します。どの業界でも言えることですが、ES(職員満足度)の上昇ははCS(顧客満足度)の上昇といった正のスパイラル効果を生じます。現場の職員をボロぞうきんのように扱っている職場は即刻辞めて良いと言えるでしょう。