竹内理論の大衆心理③
① 無理やりな食事介助
食事量や水分量について、厳格に目標値を定めていますから、どんなに入居者が嫌がろうと、覚醒状態が悪かろうと、無理やり口をこじ開け介助を進めます。
「水分量が増えれば覚醒状態が良くなるはずだ!」「食事量が増えれば、トイレでの排便もできるようになるし、また元気な姿に戻れるはずだ!」と。
無理やりこじ開けるもんだから、口の中に血豆や傷ができるようなケースもあるのです。無理やり食事介助は本当にお年寄りを苦しめますので、止めた方がよいと思います。
② 無理やり歩行、無理やりトイレ
寝たきり度の高い方は体の拘縮が進んでいる場合もあります。意識もほとんどなく、意思疎通ができない状態の方もいます。
そのような方に対して、職員が複数名で一生懸命に体を抱え歩かせる・・・実は引きずっているだけ。
職員数名でトイレに座らせて、30分以上トイレに放置。・・・それでトイレで排尿がありましたと言われても...。
③ 排泄だけが生活じゃない
入居者個々の排泄タイミングを探り、その方に合わせたタイミングでトイレにお連れする。今まで職員1人でおむつ交換していた方にも、職員2〜3人でトイレ介助をする。
1日がバタバタと排泄援助のために終わっていく。
このバタバタで消費した時間を、入居者とのんびりお茶でもする時間に変えられたら、お年寄りはどちらを望むのでしょうか?
「職員のゆとり」はとても大切と思います。